
セキュリティアセスメントとは?どこから始める?担当者の最初の悩みを解決
多くの企業でセキュリティ対策の重要性が高まる中、
・何から手をつければいいのかわからない
・どこまで対策すれば安全なのか
といった漠然とした不安を抱えている責任者の方は少なくありません。
そうした状況で最初の一歩として、そして最も重要な施策となるのが「セキュリティアセスメント」です。
セキュリティアセスメントは、自社の現状を客観的に把握し、具体的な課題を明確化することで、計画的かつ効率的な対策を進めるための羅針盤となります。
この記事では、セキュリティアセスメントの目的や必要性、具体的な始め方、そしてアセスメントを成功させるための実践的なポイントまでを網羅的に解説します。
目次[非表示]
- ・「セキュリティ対策、何から手をつければ…?」そのお悩み、アセスメントが解決の第一歩です
- ・そもそもセキュリティアセスメントとは?
- ・セキュリティアセスメントはどこから始める?担当者のための最初の3ステップ
- ・セキュリティアセスメントの具体的な進め方5ステップ
- ・アセスメントを「やってよかった」にするための3つのポイント
- ・【担当者の悩み別】アセスメントから始まるセキュリティ体制強化の具体例
- ・悩み①「リソース不足・属人化で運用が回らない」
- ・悩み②「取引先からのセキュリティ要求に対応したい」
- ・悩み③「M365を導入したが、設定が不安」
- ・悩み④「自社の技術的な弱点がわからない」
- ・ 悩み⑤「全社的なセキュリティ意識を高めたい」
- ・まとめ:セキュリティアセスメントは、継続的な改善サイクルのスタート地点
- ・株式会社システナのセキュリティアセスメント
「セキュリティ対策、何から手をつければ…?」そのお悩み、アセスメントが解決の第一歩です

情報システム担当者の方々から、
「セキュリティ対策を強化したいけれど、一体どこから手をつければいいのか」
「限られたリソースと予算の中で、どこまでやれば十分なのか」
というお悩みをよく耳にします。
日々の業務に追われる中で、新たにセキュリティ対策の検討を始めることは、複雑で負担の大きいタスクに感じられるかもしれません。
しかし、そうした混沌とした状況を整理し、進むべき道を明確にするための「羅針盤」や、自社のセキュリティ状態を客観的に把握する「健康診断」として機能するのが、セキュリティアセスメントです。
客観的な評価なしに、場当たり的にツールを導入したり、流行りの対策に飛びついたりするだけでは、根本的な課題解決にはつながりません。
セキュリティアセスメントは、こうした属人化や見えないリスクへの不安を解消し、合理的かつ確実に次のステップへ進むための第一歩となります。
専門家による客観的な評価を通じて、自社の脆弱性や弱点が具体的にどこにあるのかを可視化し、それに基づいた優先順位付けと具体的な対策ロードマップを策定することで、限られたリソースを最も効果的に配分できるようになるのです。
そもそもセキュリティアセスメントとは?

セキュリティアセスメントとは、単にシステムやネットワークの脆弱性を診断するだけにとどまらず、組織全体のセキュリティ体制を網羅的かつ客観的に評価するプロセスです。
具体的には、技術的な側面だけでなく、情報セキュリティに関する規程、従業員の運用プロセス、セキュリティ意識、そして緊急時の対応体制まで、幅広い要素を総合的に分析します。
これにより、自社のセキュリティ対策における強みと弱みを正確に把握し、どこにどのようなリスクが潜んでいるのかを明確に可視化できます。
セキュリティアセスメントは、このような技術と人の両面からリスクを洗い出す、いわば企業のセキュリティに対する「総合健康診断」と考えると分かりやすいでしょう。
セキュリティアセスメントの目的
セキュリティアセスメントを実施する目的は、大きく分けて三つあります。
目的①:自社のセキュリティレベルの客観的な「可視化」
セキュリティ対策は目に見えにくく、現状がどの程度のレベルにあるのか、他社と比較してどうかといった点が漠然としがちです。
アセスメントによって、具体的な数値や評価基準に基づいたレポートが得られるため、これまで感覚的だった自社のセキュリティ状況を明確に把握できるようになります。
目的②:膨大なリスクの中から取り組むべき課題を特定し、「優先順位付け」を行う
企業を取り巻くセキュリティリスクは多岐にわたり、限られた予算と人員で全てに対応することは現実的ではありません。
アセスメントによって、発生可能性と影響度を軸にリスクを評価し、どのリスクに優先的に対応すべきかを明確にできます。
これにより、最も効果的な対策にリソースを集中させ、投資対効果の高いセキュリティ強化を図ることが可能になります。
目的③経営層や関連部門への説明、予算確保のための「客観的な根拠作り」
セキュリティ対策の強化には、経営層の理解と協力が不可欠ですが、技術的な詳細を経営層に伝えるのは容易ではありません。
アセスメントによって得られた客観的なデータやリスク評価は、経営層に対して対策の必要性と緊急性をビジネスの言葉で具体的に説明するための強力な材料となります。
例えば、「このリスクを放置すると、年間〇〇万円の損害が発生する可能性がある」といった具体的な説明ができれば、予算確保の説得力も大きく増すでしょう。
なぜ今、セキュリティアセスメントが必要不可欠なのか?
現代のビジネス環境において、セキュリティアセスメントはもはや推奨される取り組みではなく、企業が事業を継続していく上で「必須」の取り組みとなっています。
サイバー攻撃は日々巧妙化し、ビジネスのあらゆる側面がデジタル化される中で、企業が直面するリスクはかつてないほど高まっているからです。
このような状況下で、自社のセキュリティレベルを客観的に把握し、適切な対策を講じることは、企業の存続を左右する重要な経営課題と言えるでしょう。
サイバー攻撃の巧妙化とサプライチェーンリスクの増大
近年、サイバー攻撃の手口はますます巧妙化しており、特にランサムウェアによる被害や標的型攻撃の増加は深刻な脅威となっています。
加えて、近年特に注目されているのが「サプライチェーン攻撃」です。
これは、自社が直接の標的となるのではなく、セキュリティ対策が手薄な取引先や業務委託先を経由して侵入され、最終的に自社のシステムが攻撃されるというものです。
自社だけでなく、ビジネスに関わる全ての関係企業を含めたサプライチェーン全体における自社の立ち位置と、そこに潜むリスクを包括的に把握することが極めて重要です。
このような背景から、個社最適の対策だけでは不十分であり、客観的なセキュリティアセスメントを通じてサプライチェーン全体のリスクを評価し、適切な対策を講じることが不可欠となっています。
2026年度から経済産業省より発足される「サプライチェーンセキュリティ対策評価制度」について、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
効果的なセキュリティ投資の根拠となる
限られた予算と人員の中で、セキュリティ対策の効果を最大化することは、多くの企業にとって大きな課題です。
勘や流行に流された場当たり的なツール導入は、無駄な投資に終わりがちです。
セキュリティアセスメントは、自社の現状を客観的に評価し、特定されたリスクの優先順位を明確にすることで、最も効果的な対策にピンポイントで投資することを可能にします。
例えば、特定のシステムに潜在する脆弱性が明らかになれば、その対策に必要なツールや人員を割り当てることで、無駄なくセキュリティレベルを向上できます。
アセスメント結果は、「どの対策に」「どれくらいの予算を投じるべきか」という投資対効果(ROI)を明確にするための客観的な根拠となり、賢くリソースを配分するための具体的なロードマップとなります。
これにより、セキュリティ投資が単なるコストではなく、企業価値を守り、事業成長を支えるための戦略的な投資へと変わるのです。
セキュリティアセスメントはどこから始める?担当者のための最初の3ステップ

セキュリティ対策の強化は喫緊の課題だと認識しつつも、「どこから手をつければいいのかわからない」と悩んでいらっしゃる方は多いのではないでしょうか。
日々多忙な業務をこなす中で、セキュリティアセスメントという新たなタスクを漠然と捉えてしまうと、なかなか最初の一歩を踏み出せないかもしれません。
このセクションでは、心理的なハードルを下げ、具体的かつ実行可能な3つのステップをご紹介します。
Step 1: 「何のためか」目的と範囲を明確にする
セキュリティアセスメントを始めるにあたり、最も重要なのは「何のためにアセスメントを行うのか」という目的を明確にすることです。
目的が曖昧なまま進めてしまうと、評価が広範囲に及びすぎて時間とコストばかりかかり、結局何から手をつけて良いか分からない、という状況に陥りかねません。
【目的例】
「特定の取引先からセキュリティ体制開示の要求があったため、その要件を満たす現状把握」
「Microsoft 365の導入を進めたが、セキュリティ設定が適切か不安なため、設定状況の確認」
「来年度のセキュリティ予算を獲得するために、客観的なリスク評価結果」
具体的な目的を設定することで、評価すべき「範囲(スコープ)」を限定できます。
全社的な情報資産すべてを対象とするのか、それとも特定の事業部やシステムに絞って評価するのかを明確にすることで、漠然としたアセスメントが具体的で管理可能なプロジェクトへと変わり、実行への道筋が見えてきます。
Step 2: まずは無料でできる自己診断ツールを試してみる
アセスメントの第一歩として、まずは費用をかけずに現状を把握できる公的機関提供の自己診断ツールを活用することをおすすめします。
これは、専門家への依頼前に自社の状況を大まかに把握し、組織内のセキュリティに対する課題意識を醸成するための準備運動として非常に有効です。
自己診断を通じて、担当者一人で全てを抱え込むのではなく、次のアクションへ進むきっかけ作りにもなります。
IPA「サイバーセキュリティ経営可視化ツール」の活用
無料で利用できる自己診断ツールの中でも、特におすすめなのがIPA(情報処理推進機構)が提供する「サイバーセキュリティ経営可視化ツール」です。
このツールは、経済産業省の「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」に基づいており、自社のセキュリティレベルを客観的に評価し、その結果を経営層への報告にも使いやすいフォーマットで出力できる点が大きなメリットです。
すべての項目に完璧に答えられなくても問題ありません。
チェックリストに答えていくプロセスそのものが、自社に何が足りないのか、どのような対策が必要なのかを具体的に認識できる優れた出発点となります。
Step 3: 専門家の力を借りることも選択肢に入れる
自己診断は最初の一歩として有効ですが、どうしても担当者の知識や経験の範囲内での評価に留まり、客観性や網羅性に限界があります。
そこで、アセスメントをより深く、正確に進めるためには、外部の専門家を活用することも重要な選択肢となります。
専門家は、自己診断では気づけない潜在的なリスクを客観的な視点で洗い出し、最新の脅威動向に関する専門知識に基づいて、より実効性の高い対策案を提示できます。
また、多くの企業でセキュリティ担当者のリソース不足が課題となる中で、外部パートナーは診断から対策立案、さらには実行支援(PMO)までを一貫してサポートすることで、担当者の業務負荷を大幅に軽減できます。
専門家への依頼にはコストがかかるという懸念もあるかもしれませんが、正確な診断に基づく効果的な対策は、結果的に無駄な投資を削減し、時間と労力を節約することに繋がります。
セキュリティアセスメントの具体的な進め方5ステップ

セキュリティアセスメントは、漠然とした不安を具体的な行動計画に変えるための強力なツールです。
ここでは、自己診断ツールよりも一歩踏み込んだ、網羅的で体系的なアセスメントを進めるための標準的な5つのステップをご紹介します。
これらのステップを順に追うことで、現在のセキュリティリスクの全体像を把握し、効果的な対策へと繋げることができます。
1.評価対象の決定と情報資産の洗い出し
アセスメントを始める上で最も重要なのは、「何を、なぜ守るのか」を明確にすることです。
このステップでは、まず自社が保有する「情報資産」を全て洗い出し、その重要性を評価します。
情報資産には、顧客情報、技術データ、財務情報、個人情報といったデジタルデータだけでなく、契約書などの紙媒体も含まれます。
これらの情報資産は、情報資産台帳として整備することで、後続のリスク評価の網羅性を確保できます。
情報資産台帳がなければ、どの情報がどこにあり、誰がアクセスできるのかが不明確になり、リスクを網羅的に評価することは不可能です。
このステップで明確になった情報資産は、アセスメント全体の土台となり、その後の脅威分析やリスク評価の精度に直結するため、時間をかけて丁寧に取り組むことが重要です。
2.脅威と脆弱性の分析(リスクの特定)
情報資産の洗い出しが完了したら、次にそれぞれの情報資産にどのような危険が潜んでいるかを特定します。ここで重要となるのが、「脅威」と「脆弱性」という2つの概念です。
脅威 | 脆弱性 |
情報資産に損害を与える可能性のある事象 | 情報資産に損害を与える可能性のある事象 |
マルウェア感染、不正アクセス、内部不正、 | OSの未パッチ、弱いパスワードポリシー、設定不備、従業員へのセキュリティ教育不足 |
これら「脅威」と「脆弱性」が結びついたときに、「リスク」として顕在化します。
例えば、「古いOSが稼働するサーバー(脆弱性)が、ランサムウェア(脅威)によって感染し、データが暗号化されるリスク」といった具体的なシナリオを想定することで、自社の情報資産に潜むリスクをより詳細に特定することができます。
3.リスクの分析・評価(優先順位付け)
特定した数多くのリスク全てに同時に対応することは、リソースの制約上現実的ではありません。
そこでこのステップでは、特定されたリスクを客観的に分析し、対応の優先順位を決定します。
リスク評価の一般的な方法として、「発生可能性」と「発生した場合の影響度」という二つの軸を用いたマトリクス分析があります。
例えば、発生可能性は低いものの影響度が極めて高いリスク(例:大規模災害によるデータセンター全損)や、影響度は小さいが頻繁に発生する可能性のあるリスク(例:フィッシングメールによる情報漏洩)など、それぞれのリスクをこの軸でスコアリングすることで、客観的な比較検討が可能になります。
この評価結果は、限られた予算や人員を最も効果的に配分し、ビジネスへの影響を最小限に抑えるための重要な判断基準となります。
4.リスク対応計画の策定と実施
リスクの評価と優先順位付けが終わったら、次はいよいよ具体的な対応方針を決定し、実行に移すための計画を策定します。
リスクへの基本的な対応方法としては、以下の4つが挙げられます。
1.低減(対策を講じる)
リスクの発生可能性や影響度を下げるための技術的・物理的・組織的な対策を実施します。(例:多要素認証の導入、セキュリティ教育の実施)
2.移転(保険加入など)
リスクが顕在化した場合の損失を第三者に転嫁します。
(例:サイバー保険への加入)
3.回避(リスク源の活動停止)
リスクの高い活動やシステム自体を停止し、リスクをゼロにします。
(例:脆弱なシステムの廃止)
4.受容(リスクを許容する)
リスクレベルが許容範囲内であると判断し、特に対策を講じずにリスクを受け入れます。
(例:軽微な設定不備でビジネス影響が少ないと判断される場合)
優先度の高いリスクに対しては、「何を」「いつまでに」「誰が」実施するのかを具体的に定めた対策ロードマップを作成します。
この計画は、経営層や関係部門との合意形成を図り、実行を推進するための重要な指針となります。
5.継続的なモニタリングと見直し
セキュリティアセスメントは、一度実施したら終わりではありません。
サイバー攻撃の手法は日々進化し、ビジネス環境も常に変化しています。
そのため、セキュリティ対策は継続的な改善サイクルの一部として捉える必要があります。
PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)の考え方に基づき、策定した対策が適切に実施されているか効果を監視(モニタリング)し、新たな脅威や組織の変化に応じて定期的にアセスメントを見直すことが不可欠です。
これにより、セキュリティ体制を常に最適化し続け、変化するリスクに対応できる「生きた仕組み」を構築できます。
定期的な見直しと改善を繰り返すことで、組織のセキュリティレベルを継続的に向上させ、より強固な体制を維持することが可能になります。
アセスメントを「やってよかった」にするための3つのポイント

セキュリティアセスメントは、単に現状を評価するだけでなく、その結果をいかに具体的な行動と成果につなげるかが重要です。
多くの担当者様が抱える「アセスメント疲れ」や「計画倒れ」といった課題を乗り越え、アセスメントの価値を最大限に引き出すためには、いくつかの実践的なポイントがあります。
このセクションでは、アセスメントが確実に成果に結びつくよう、担当者様が意識すべき3つの重要な視点をご紹介します。
ポイント1:完璧を目指さず「できること」から始める
セキュリティアセスメントを始める際、「全社規模で完璧な診断をしなければ」と意気込みすぎると、その複雑さや手間の多さに圧倒され、結局何も手につかなくなってしまう「分析麻痺(Analysis Paralysis)」に陥りがちです。
最初から完璧を目指すのではなく、まずは「できること」から、小さな一歩を踏み出すことを強くおすすめします。
例えば、最もリスクが高いと想定される特定の部署、あるいは特定のシステムに焦点を絞ってアセスメントを開始するのも良いでしょう。
小さな範囲で成功体験(クイックウィン)を積み重ねることで、アセスメントの有効性が社内で認識され、より多くの協力や予算を獲得しやすくなります。
ポイント2:経営層や関連部署を巻き込み「自分事」にしてもらう
セキュリティ対策は、もはや情報システム部門や特定の担当者だけの課題ではありません。
サイバー攻撃が巧妙化し、ビジネスへの影響が甚大になる現代において、セキュリティは経営層から現場の従業員まで、組織全体で取り組むべき「自分事」であるという意識が不可欠です。
具体的な事業への影響や、対策を講じないことのコストを明確に示すことで、関係者の危機意識を高め、全社的な協力体制を築くための強力な第一歩となるでしょう。
ポイント3:アセスメント後の「実行・運用」まで見据えて計画する
セキュリティアセスメントは、現状を把握し、課題を特定する「診断」に過ぎません。
その診断結果に基づいて、具体的な対策を「実行」し、導入した仕組みを「運用」していくことで初めて、真のセキュリティ強化が実現します。
アセスメントの計画段階から、その後の実行と運用に必要なリソース(人員、予算、時間)を具体的に想定し、計画に組み込んでおくことが極めて重要です。
そのような場合、計画の策定から対策の実行支援(PMO)、そしてその後の運用代行までを一貫してサポートできる外部パートナーの活用が有効な選択肢となります。
外部の専門家が伴走することで、無駄な投資を避け、効率的かつ確実にセキュリティ体制を強化し、担当者様の負担を軽減しながら、持続可能なセキュリティ運用を実現できるでしょう。
【担当者の悩み別】アセスメントから始まるセキュリティ体制強化の具体例

ここまで、セキュリティアセスメントの目的や必要性、具体的な進め方について解説してきました。
しかし、「結局、自社の悩みはアセスメントでどう解決されるのだろう?」と疑問に感じている方もいらっしゃるかもしれません。
このセクションでは、情報システム担当者が直面しがちな具体的な悩みに焦点を当て、セキュリティアセスメントがどのように課題解決の糸口となり、どのようなサービスへとつながっていくのかを具体的な例を交えてご紹介します。
悩み①「リソース不足・属人化で運用が回らない」
・セキュリティ対策は重要だとわかっていても、日々の業務に追われ、なかなか運用改善まで手が回らない
・特定の担当者しか設定や運用状況を把握しておらず、その人がいなくなったらどうなるのか不安
といった悩みは、多くの中堅企業で共通の課題ではないでしょうか。
このような場合、まずは現状の運用プロセスや体制を客観的にアセスメントすることで、どこにボトルネックがあり、どの業務が特定個人に依存しているのかを明確に可視化できます。
アセスメントで明らかになった課題に対し、解決策として「運用体制の構築」や「PMO支援」といったサービスが有効です。
単に問題点を指摘するだけでなく、具体的な手順書の整備や業務フローの標準化を進めます。
さらに、対策実行のプロジェクト管理を外部の専門家が代行(PMO支援)することで、担当者様は日々の運用に追われることなく、本来集中すべきコア業務に時間を割けるようになります。
結果として、運用が属人化せず、安定したセキュリティ体制が構築できるのです。
悩み②「取引先からのセキュリティ要求に対応したい」
近年、取引先から自社のセキュリティ体制に関する情報開示や、特定のセキュリティ基準への準拠を求められるケースが増えています。
特に注目されているのが、2026年度に開始予定の経済産業省「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度」、通称「格付け制度」です。
この制度では、企業のセキュリティ対策レベルが客観的な「格付け(★)」として評価され、今後の取引条件に直結する可能性もあります。
こうした要求に対応するには、まず制度の公式チェックリストなどを用いたアセスメントを実施し、目標とするランク(例えば★3)と現状との間にどの程度のギャップがあるのかを明確にすることが重要です。
そのギャップを埋めるためには、情報セキュリティ規定の策定、具体的な技術対策の導入、従業員へのセキュリティ教育など、多岐にわたる取り組みが必要となります。
これらの実行計画を専門家の伴走支援(PMO)のもとで進めることで、複雑な要件もスムーズにクリアし、取引条件となりうる「格付け」の取得を現実的に目指せるようになります。
システナでは、サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度の適合支援を行っております。本制度への対応についてお悩みの方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。
悩み③「M365を導入したが、設定が不安」
多くの企業で導入が進むMicrosoft 365(M365)ですが、
・ライセンスに含まれる膨大なセキュリティ機能を使いこなせていない
・導入時のデフォルト設定のまま放置しており、潜在的なリスクが把握できていない
といった不安を抱える情報システム担当者は少なくありません。
このような状況では、M365環境が潜在的なセキュリティホールになる可能性もあります。
この悩みを解決するためには、Microsoft Entra IDを含めたM365環境専用のアセスメントを実施し、設定の不備や潜在的なリスクを可視化することが第一歩です。
アセスメントによって現状が明確になった後は、既存のライセンス機能を最大限に活用してセキュリティを強化するための最適な設定変更や運用方法をご提案します。
追加コストをかけることなく、セキュリティレベルを向上させ、その設定変更や運用定着までを支援することで、M365環境を安全かつ効率的に利用できるようになります。
悩み④「自社の技術的な弱点がわからない」
組織全体のセキュリティ体制や運用プロセスの評価だけでなく、自社のシステムやネットワークに潜む具体的な「技術的な穴」を発見したい、というニーズも多くあります。
これに応えるのが、脆弱性診断やペネトレーションテストといった技術的なアセスメントです
例えば、サーバーやネットワーク機器の設定不備、OSやミドルウェアのパッチ適用漏れなどを詳細にチェックする「プラットフォーム診断」は、基盤となるインフラの弱点を特定します。
また、Webアプリケーションに特化した「Webアプリ診断」では、アプリケーション層のセキュリティ上の不備を検出します。
さらに、「ペネトレーションテスト」では、攻撃者の視点から実際にシステムへの侵入を試みることで、机上の評価では見つけられない、攻撃者に悪用されかねないリアルな脆弱性を特定し、具体的な防御策を講じるための重要な情報を提供します。
悩み⑤「全社的なセキュリティ意識を高めたい」
高度な技術対策を導入しても、最終的にシステムを操作するのは「人」であるため、従業員のセキュリティ意識の低さが重大なインシデントにつながるケースは少なくありません。
アセスメントの結果、「技術的な対策は進んでいるものの、従業員の不注意による情報漏洩リスクが高い」といった人的な課題が明らかになることもあります。
このような課題に対しては、画一的な教育ではなく、経営層、管理者、一般社員といった「階層別」に最適化された研修プログラムが有効です。
例えば、経営層にはサイバー攻撃による事業リスクを、管理者には部下のセキュリティ管理の重要性を、一般社員には日々の業務における具体的な注意点を学ぶ機会を提供します。
また、標的型攻撃メール訓練のような実践的なプログラムは、従業員一人ひとりが「自分事」としてセキュリティリスクを捉え、適切な行動を促すきっかけとなります。
現状のセキュリティリテラシーレベルをアセスメントした上で、最適な教育カリキュラムを策定・実行するサービスを活用することで、組織全体のセキュリティレベルを底上げし、人的要因によるリスクを効果的に低減できるでしょう。
まとめ:セキュリティアセスメントは、継続的な改善サイクルのスタート地点

これまでセキュリティアセスメントの目的、必要性、具体的な進め方、そして成功させるためのポイントについて詳しく見てきました。
漠然とした不安から「どこから手を付ければいいのか」と悩んでいた担当者様にとって、アセスメントがその解決に向けた具体的な道筋を示す羅針盤となることをご理解いただけたのではないでしょうか。
セキュリティアセスメントは、一度実施して終わりではありません。サイバー攻撃の手法は常に進化し、ビジネス環境も変化し続けています。
そのため、アセスメントは「点」の活動ではなく、セキュリティレベルを継続的に向上させていくための「PDCAサイクル」の出発点として位置づけることが最も重要です。
定期的な評価と見直しを通じて、常に最新の脅威に対応できる「生きた」セキュリティ体制を維持していく必要があります。
アセスメントを始めることで、見えないリスクへの漠然とした不安は、具体的な課題とそれに対する行動計画へと変わります。
これにより、企業は受動的な防御から、能動的なリスク管理へと移行できるようになるでしょう。
ぜひこの機会に、自社のセキュリティレベルを客観的に把握し、次の具体的な一歩を踏み出してください。
株式会社システナのセキュリティアセスメント
システナでは、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の基準に基づいたセキュリティアセスメントを提供しています。
貴社のサイバーセキュリティやIT統制の状態を客観的に評価・可視化し、どこにリスクが潜んでいるかを明確にします。
単に診断結果を出すだけではなく、可視化したリスクをもとに、貴社のビジネス目標や予算に最適化した「対策ロードマップ」を策定。
さらに、実際のセキュリティ運用体制の構築や、その後の継続的な改善(PDCAサイクルの運用)までをトータルでご提案・伴走いたします。
また、セキュリティに関するお悩みや課題は企業ごとに異なります。
システナでは、全体的なアセスメントはもちろん、お客様の具体的なニーズに合わせたピンポイントなアプローチも可能です。
見えないリスクを確かな安心に変えるために、まずはシステナへお気軽にご相談ください。
貴社の環境に合わせた最適なアプローチをご提案いたします。






